漢方Q&A

漢方Q&A

Q漢方薬に即効性はないのですか?
A漢方薬は一般的に、西洋薬よりも効果が穏やかで、体質改善を促しながら時間をかけて効果を発揮するイメージがあります。しかし、こむら返りに使われる「芍薬甘草湯」のように、服用後5分程度で効果を発揮するものもあります。一般的に構成生薬が少ない方剤は効き目が早く、多い方剤は効果がゆっくり出るとされています。
Q漢方薬に副作用はありますか?
A漢方薬は天然由来の生薬を原料としているため、副作用が少ないと思われがちですが、まったく副作用がないわけではありません。体質に合わないものを服用した場合や、特定の生薬(甘草、黄芩など)を含む漢方薬を長期間服用した場合、食欲不振、肝機能障害、間質性肺炎などの副作用が現れる可能性があります。 間質性肺炎:小柴胡湯などの処方で、空咳、息苦しさ、発熱などの症状が出ることがあります。 偽アルドステロン症:甘草の過剰摂取によるむくみ、高血圧、筋力低下、倦怠感などの症状が出ることがあります。
Q漢方薬はいつ飲めばいいですか?
A胃の中に食べ物がない「食前(食事の30分〜1時間前)」または「食間(食後約2時間後)」の空腹時に服用するのが効果的とされています。これは漢方薬の生薬成分の吸収を良くするためと、食事内容の影響を少なくするためです。
Q顆粒が苦手です。どうすれば飲みやすくなりますか?
A顆粒が苦手な場合は、以下の方法を試してみてください。
  • 水や白湯を先に含む: 最初に少量の水や白湯を口に含んでから漢方薬を入れ、一緒に飲み込むと、味やにおいが緩和され、粉が喉に張り付くのを防げます。
  • お湯に溶かす: 30~80mlのお湯に溶かして「煎じ茶」のようにして飲む方法もあります。桂枝などを含むものは比較的香りも良いので飲みやすくなる可能性があります。
  • オブラートや服薬ゼリーを使う: オブラートや服薬ゼリーを利用するのも有効です。特に苦味の多い方剤では飲みやすくなります。 また通常の顆粒製剤の他、方剤によっては錠剤、カプセルのものもあるので、ご相談ください。
Q病院で処方される漢方薬と市販の漢方薬は同じですか?
A同じ生薬成分が含まれていても、医療用漢方薬と市販の漢方薬では、有効成分の含有量などに違いがある場合があります。
Q漢方薬の効能をより発揮させるにはどうしたらいいですか?
A東洋医学では「養生」という概念があり、自然のリズムに合わせて日常生活を整えて、健康維持や病気予防を行うという考え方です。食事、運動、睡眠、ストレス管理など、心身のバランスを整える生活が基本となります。診察の中で、生活環境についてや日常のストレスの原因などもお話しいただければ、一緒に考えさせていただきますので、お気軽にご相談ください。